介護福祉士として入職して7年目になり、現在は特養で働いています。
社会福祉士の資格を取るために訪れた実習先が「ときめき」だったことが、私と協同の苑との出会いです。「ときめき」は伊丹市の中心部にあり、ボランティアの方々が大変多く、昔から地域の皆さんに支えられています。
職員同士の風通しも良く、気さくに話しかけてくださったり、困っている時には気付いてフォローしてくださる方々ばかりで、実習当時から職場環境の心地良さを実感していました。
居宅介護、デイサービス、特養と、様々な実習経験を積み、いざ就職活動という時、改めて介護職との向き合い方について考えました。
社会福祉士のような、ゲストがその人らしく自立するために、相談に乗り介護プランを立てることにも魅力は感じていましたが、自分自身が現場でゲストと向き合い、直接ふれ合いたいという想いがさらに強まり、「ときめき」の現場職に就くことを決めました。
特養は高齢の方々が暮らす場所なので、ゲストの最期の時を共に迎えることもあります。
その方と向き合えば向き合うほど、願いを叶えたいと思うのは自然なことです。
以前、「四国にある旦那さんのお墓を訪れたい」と強く願うゲストがおられました。入退院を繰り返し状態が安定していないこともあり、心苦しかったのですが初めはやんわりと話を逸らしていました。しかし、ご本人の強い意志をそばで感じていた私は、その願いを叶えたいと思いました。
そして、ゲストのご家族に私自身の想いを伝えると大変喜ばれ、ご家族しか知り得ない、ゲストと旦那さんの大切なお話も聞かせてくださいました。その後、ご家族と一緒にゲストに付き添って、四国に旦那さんのお墓まいりへ行くことに。誰も正確なお墓の場所を知らなかったのですが、ゲストのかすかに残る記憶を頼りに、ついに旦那さんのお墓を見つけることができました。
ご家族も私も、一緒になって喜び、そしてお墓の前で手を合わせていた、ゲストの幸せそうな顔は今でも忘れません。
毎日施設で働いていると、忙しさに追われて、時々目の前のゲストの表情を見逃してしまうこともあります。ゲストからすると、助けてほしい時、寂しい時、声を掛けにくい状況をつくってしまっているのかもしれません。
しかしここは、ゲストにとって生活の場であり、人生の大切なひとときを過ごす場所。それをいつも忘れてはいけないと思います。廊下で通りがかりでも、なにか一言私から話しかけたり、些細な変化にも気付き、ゲストとの関わりを増やせるよう心掛けています。
人とのつながりを感じられることが、ゲストの安心につながり、暮らしを豊かにしてくれます。
穏やかに過ごされる、そんなゲストの姿を見ることが私の喜びです。
仕事は決して楽ではありませんが、ゲストも職員も笑顔が絶えない職場です。
経験問わず、興味を持っていただけたなら、まずは一歩踏み出してみてください。
かけがえのない毎日を、一緒に積み重ねていきましょう。